カメラ・レンズの保管方法 防湿保管庫の必要性

カメラやレンズは『湿気』にとても弱く、しっかり保管しておかないと、カビの発生で大変なことに・・・

特に梅雨や夏はジメジメとした『湿気』に注意が必要です。(冬の結露にも要注意!)
さらに、レンズ内に『ホコリ』が混入することで、撮影の際の写り込み原因にもなります。
また、カビを除去するためには、高い修理費用が発生します。
レンズ1本につき10,000円。高価なレンズや希少なレンズは30,000円以上かかることも…
カビが発生すると、カビ菌を完全に取り除くことができないため、生え易くなります。

一般的に、カメラやレンズを保管するのに適した湿度は30~50%と言われております。
湿度が60%を超えると、カビの発生率がぐーんと高まりとても危険です。また、逆に30%以下になると樹脂やゴム、オイルなどの劣化やレンズのコーティングにも影響します。
せっかく買った高級レンズがカビだらけ…、なんてことにならないように、しっかりと正しい保管することで、大切なカメラ・レンズを『ホコリの混入』や『カビの発生』から守りましょう!

湿度の高い季節のカメラ・レンズのカビ対策

カビは湿度60%以上、温度20~40℃の環境で発生しやすくなります。特に温度25℃以上は活発に繁殖するため、梅雨や夏の時期は、カメラやレンズは防湿庫やドライボックスに入れて湿度の管理をしないと、 気が付いたらカビは生えていたなんて事が良く起こります。

カビが発生する条件として「温度」「酸素」「湿度」「栄養分」があげられます。「温度」と「酸素」はコントロールが困難な為、カビが発生しにくい「湿度」を保つことと、少しでも「栄養分」を絶つことが、 カメラ・レンズのカビ対策の重要なポイントです。
カビは皮脂や汗、手に付着した食品等のたんぱく質や脂分などが「栄養分」の一つとなります。
カメラ本体とレンズはしっかりとクリーニングをしてカビの「栄養分」を取り除いてから、防湿庫での湿度管理おすすめします。

保管前に行うカメラ本体のお手入れ

STEP
1

ホコリやゴミを落とす
ブラシとブロアーを使って、ボディ本体に付着したゴミやホコリを落とします。
細かい箇所は細いブラシで念入りに払い落してください。


STEP
2

レンズを外して接合部や内部のホコリやゴミを落とす
ボディからレンズを外したら、レンズ接合面を若干下に傾けて、ホコリが落ちるようにしながら、 ブロアーでレンズ接合部や内部のホコリを吹き飛ばします。
※スプレー式のブロアーは故障の原因になるので使用しないでください


STEP
3

汗や手垢などの汚れを拭き取る
クリーニングクロスやセーム革を使ってカメラ全体についた手垢などを拭き取ります。



カメラ本体のお手入れ後は防湿庫での管理をおすすめします

保管前に行うレンズのお手入れ

STEP
1

ブロアーでホコリやゴミを落とす
レンズ面を含めて全体的に行ってください。
ズームレンズの場合は、筒を伸ばして内部に入ったゴミやホコリも落としてください。


STEP
2

汚れや水滴などを拭き取る
レンズ面以外に付着した汚れや水滴などをクリーニングクロスやセーム皮で拭き取ります。


STEP
3

レンズ面に付着した汚れを落とす
必要に応じてレンズクリーニングペーパー、レンズ拭き用のクロス、ガーゼなどに カメラレンズ用クリーニング液や無水エタノールを含ませ、 レンズの中央から外側に向かって円を描くよう軽く拭き、汚れを落とします。
※レンズクリーナーを直接レンズにかけるのはNGです。
※ティッシュペーパーは繊維が固く、カスが残りやすい為おすすめしません。
※息を吹きかけて拭くと息に含まれている酸性物質がレンズを痛めます。
※レンズ面の清掃を頻繁に行うと、レンズをかえって痛める場合がありますので、必要最低限で行ってください。


レンズのお手入れ後は防湿庫での管理をおすすめします

カメラやレンズなどの光学機器を湿気から守る必須アイテム

1. 簡易ドライボックス

プラスチック製などのケース(蓋にゴムパッキンなどが付いている密閉度の高い物)に乾燥剤を入れて『カビ』や『ホコリ』の混入を防ぎます。

メリット  

・リーズナブルな価格(カメラ本体及びレンズの本数が1~2本と少ない方向け)

デメリット

・乾燥剤の交換が面倒

乾燥剤の交換を忘れてしまい、気が付いた時には、乾燥効果も無く『カビ』が・・・なんてことも。

・湿度のコントロールが困難

乾燥剤を入れた際に湿度が下がりすぎたり、逆に乾燥剤の効果が無くなると湿度が上昇してしまうため、 湿度が安定しない。
これにより正しい乾燥効果が得られない事があります。

2. 防湿保管庫

湿度を機械的にコントロールすることで『カビ』から守ったり、湿気による変質を防ぐための保管用キャビネット。
高い気密性で『ホコリ』の混入も防ぎます。

デメリット

・簡易ドライボックスと比べ初期費用が高い

メリット  

・定期的な乾燥剤(消耗品)の交換が不要
・家庭用コンセントに通電するだけで、保管に適した湿度に自動調整(省エネ設計で電気代も安心)
・いつも安定した効果的な湿度管理を実現(最適な湿度で除湿をストップ)
・キャビネットの収納で整理整頓ができ管理も簡単(出し入れも容易でホコリ防止にも)
・ディスプレーとして楽しめてお部屋を演出